わたくし自身、訪問させて頂く度に考えさせられることが多く
学びとなり、子どもたちの頑張りに勇気を頂いています!
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視機能から考える身体的土台。
プラスアルファの提供の手前に、
必要なものを補い差し伸べるべき介入を
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是非続きをお読み下さい(ϋ)/★
みなさんこんにちは。ビジョンアセスメントトレーナーの小松です。
前回記事:何故あの子は文武両道なの?
毎月数回の定期サイクルで、少年院で子どもたちにアセスメントをして、トレーニングの介入を行っております。
そこで感じる共通点があります。
全体的な身体機能の困難さです。
少年院では、色々な器具の持ち込みが限られていますので、出来るアセスメントは限られておりますが、視力・眼球運動のチェックからはじまり、様々な身体的評価から目と手の協応性などを確認しています。
アセスメントから言えること:屈折異常と視力の低下
一番に気になるところは、全員が何らかの屈折異常や視力低下の原因を持っているということです。アセスメントはあくまでもアウトプット(出力)の評価となりますが、学習の効率を考えると、アウトプットを変換させる(例えば漢字が苦手な子に、ひたすら漢字を書かせるなど)より、インプット(入力)の向上を促し、豊富な情報源を得ることから自然とアウトプットのパフォーマンスも飛躍出来ると考えられます。
しかしながら、そもそもの「見える範囲や距離認識」が限られてしまうと本人の努力が増えてしまいます。
その子は、その課題達成までに「ちゃんと見えている子」の数倍の困難さを抱いてしまい、ドロップアウトしてしまう結果も招きかねません。
本人は見えにくさを自覚していますので、必要な眼球運動は普段から行われず、固定視を行なってしまいます。
ですので、眼精疲労は勿論のこと、眼球運動が困難な土台がある為に運動の取り組みも億劫になってしまいます。
(固定視・・・平面の物を狭い範囲で長らく見ている状態。例えばディスプレイなどを長時間見ていることなど)
眼球運動は、前頭葉と小脳のお仕事です。眼球が器用に動かせないということは、これらの脳に何かしらの影響があると考えるのが自然です。
眼球運動単体で判断することは一方的となる為、小脳機能や歩行チェックを活用し評価を固めていきます。
眼球運動が上手くできない=小脳機能や歩行に支障が出ていると言っても過言ではない程に同じ評価になります。
視覚機能をチェックする為に訪問しているのですが、人は様々な機能が繋がっているのだなと言うことを実感しています。
呼吸について
最後に呼吸です。舌を機能的に使えていない子が非常に多く、ほぼ全員が口呼吸となります。
舌圧が低いと眼球運動の上転が困難となり、身体では背中の伸展ができず姿勢保持が難しくなります。
いわゆる、常に猫背でいる状態が促されます。
鼻呼吸に比べ脳への酸素が50%も低下してしまう口呼吸。鼻呼吸をすることで上鼻腔に空気が通るので脳が冷やされます。
しかし口呼吸の子ども達の脳は冷やされる機会が少ないので熱くなり、常に低酸素の状態で過ごすことになります。
その状態で過ごす子ども達は、どうなるのでしょうか。
脳は熱い悪環境の中で稼働し続けるので、本来の機能を発揮することが非常に困難です。
よって身体的にも全ての機能低下を招いていると言えるのではないでしょうか。